コロナでいろんな業界が縮小し続けている。下記のブログによると、宿泊業、スポーツ・芸能、家具屋、レストラン・バーなど…
影響は大きい。
これらの業界に属す会社やお店、あるいは人々が存続していくにはどうしたらいいのか?
こういうときには、その業界ならではの「ミニマムな価値」を考えるのがいいのではと思った。その業界が提供している最小単位の価値を考えるのである。
1つの例としては出版業界。
ずっと出版不況が続き斜陽と言われてきたが、一方でメディアの数はWebを含めると激増している。その結果、ライターや編集者も増えている(有象無象も含めという意味だが)。
出版という媒体から抜け出て、「記事」というミニマムな価値をWebなりに展開したことで波及していったのだと思う。今や企業がオウンドメディアを次々に作る時代だ。
「記事」は間違いなく「出版」以外でも求められていたのだ。
場(媒体)の制約から飛び出し、別の場でミニマムな価値をその技能を持って提供するということがポイントになるのではないか。
飲食業であれば、よく言われているようにテイクアウトが1つの解だろう。ミニマムな価値は「食の提供」のはず。「店」から飛び出しつつも、食を提供するにはどうしたらいいのかということだ。
あるいは、ミニマムな価値を「食事をする場所の提供」と考え、しっかりした衛生的な個人スペースを1時間100hで提供するというものも考えられる。そこでフードコート的に寄り合った店舗がテイクアウト形式で食を提供する。
昔あれだけあったタバコ屋は激減したが、自販機で販売されたりコンビニやスーパーで売られたりしてビジネスは継続されている。タバコ屋も、葉巻を扱ったりニッチな専門店として継続しているところもある。
宿泊業であれば、「安全な宿泊場所の提供」がミニマムな価値であろうから、そこに立ち戻る。ただし宿泊場所が必要なのは出張や旅行のときが多いが、それ自体の需要が減っている。ならばもっと価値を広げて考え、旅行者に限定しないようにする。
例えば、セカンドハウスを必要としている人、リモートワークで個人的な仕事場所が欲しい人、長期滞在者のウィークリーマンション的な場所などなど。そういう風にとらえると、価値は「安全な個室スペースの提供」というのも考えられる。
ビジネスホテルのフロアを丸ごと会社やグループに貸し出すのもありかもしれない。「濃厚接触者をある程度の期間だけ限定させる」というリスク減少のニーズもあるかもしれない。
医療のひっ迫が叫ばれて久しいが、今求められているのは「半医療」的なものではないか?治療というよりも、予防や衛生的な対応。そう考えると、「半医療+〇〇」みたいな安心を提供することも可能性の1つだ。
価値を提供するための「技能」や「装置」は、「場」や「媒体」が変わってもどこかで必要とされている。それは歴史が証明している。信じてもいい。