「観測=監視=視線」が人間の行動のすべての起点となる。であれば、視線を全く気にせず、同時に他者の行動や振る舞いも認識できる人間がいればどうなるか?
それが「完全自由人」。
他者に全く干渉されないニュータイプの人間。
そんな生物はいない。
エコサイクルの境界を自由に行ったり来たりできる。
人類が視線に縛られないための必然的な進化。
そんな完全自由人の奇妙さ、強さはどこにあるか?
他者を認識しながらも視線を感じることはないという点が大きな進化であり、
一般人の中に溶け込むように擬態したり、
同調圧力に囲まれた中でも首尾一貫した自己論理を発現できたり、
他者とうまくコミュニケーションを図りながら自分の望む方向へ誘導したり(操ったり)、
そういった行動が容易な人間。
そう遠くない未来の話。