発見する器

日常の考察、真実の追求、感性にピンと来たもの、好きな音楽。

秘書検定準1級の問題にどうも納得がいかない

 タイトルのとおりだが、秘書検定の勉強をしていたら、常識的にそれは違うだろとツッコミを入れたくなる箇所にたびたび気づくことがあり、その都度憤りが生まれてしまうため、試験勉強が非効率なことこの上ない。後輩指導や上司への応対といった局面に関する問題が多いのだが、例えば秘書はあくまでも上司の補佐だからといった理由で納得できない選択肢が正解であることが少なくない。そもそも、秘書も会社の一員であることを忘れているのではないか? 会社の一員であるならば自社の利益追求のために秘書もまた存在している。上司云々の前に、まずはその点が大事だと思うことを記しておきたい。

 秘書検定と言えば、学生、あるいは新社会人がビジネスマナーと呼ばれるものを身につけているか計るうえで一般に最もわかりやすい資格かつ指標とされていることには議論の余地はないだろう。だが、私は気づいた。これはビジネスマンとしての基本的知識のベースを計るためのツールとしては向いていない。むしろ、秘書としてのスキルを具備しているか判断するための試験であると。そして、それは検定の名称から判断するに当たり前、至極全うなことのはずであるのだが、いまや評判だけが先にいってしまい、そもそも何のための資格なのかということが真剣に検討されずにまずは秘書検定受けてみてという非常にライトな丸投げ的指導の象徴的存在に成り下がっているように思われる。

 要は何が言いたいかというと、そこそこ社会人経験があるのに新人の登竜門たる秘書検定の勉強をするとテキストから読み取れる会社組織に対する認識の浅さに辟易し、一言述べてしまいたくなるということだ。逆に言えば、秘書検定は、中堅社員にビジネスマンとは何たるかという姿勢、心意気を語らせるうえで成功しているツールである。