発見する器

日常の考察、真実の追求、感性にピンと来たもの、好きな音楽。

30代半ばにして、人生がまだオープニング中に思う

ドラクエとかFFって、最初はオープニングがある。主人公が簡単なおつかい的なイベントを進めていって、チュートリアルを交えながら操作を覚えていき、

で、大体30分とか1時間とか、長いものだと数時間かかるものもあるけど、まあそれぐらいのタイミングで、やっと本筋に関係のある事件が起こり、主人公はストーリーに巻き込まれていく…という感じだと思う。

 

で、このオープニングイベントの最中って、物語にまだ入り込めていないせいか、すごく俯瞰して主人公を眺めてる感じがしませんか。

「へー、コイツの幼馴染ってこんなやつなんだ」「この街って、けっこう広いなー」とか、なんだろう、傍観者のような感じ方をする。

 

でもその後は、実際にストーリーに巻き込まれて強いボスに全滅させられたり、たくさんお金集めないとほしい武器が買えなかったりして、苦しんだり悩んだりしながら徐々に感情移入していって、いつの間にやら主人公目線で物語を見ているようになっている。そのことに気づくときがある。このときはもう、天井から眺めているような感じではなくて、その物語の地平線と平行な視点を手に入れている。

 

それで、さっき職場のトイレで用を足していたときにふと感じたのだけど、自分の人生においてはまだオープニングのような、入り込めていないような思いをふと感じた。すごく大事なものが中心にあって、そのことには気づいているんだけど、その周辺をぐるぐるぐるぐる回っていて、いっこうに近づけない、その大事なものが何なのか覗いてみたいが、絶妙に見えない角度になっている…というような。

 

妙に俯瞰して見ているこの感じ、いったい何なんだろう?

 

自分の人生で、痛みも悲しみも実感があるのだが。もう30代も半ばなのだけれど。

 

何をしたら人生の本編が始まるのかわからないのだ。

 

そういえば、小学1年生ぐらいでドラクエ3をやったとき、何をやったらいいのか、どんなゲームなのか全くわからなくて、ひたすら勇者一人でスライムと戦っていた。死ぬまで。いや、死んで復活してからもずっと。

そのときは何も面白くなかったが、そのうち知り合いのお兄さんがやっているのを見て、とりあえず酒場で仲間を集めたらいいのかと気づいたぐらいで面白くなってきた記憶がある。

 

もしかしたら、生まれてからずっと、何をしたらいいかわからないドラクエ3状態なのかな、とふと思って怖くなった。